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カラダコラム

最近つまずきやすいのはなぜ?ふらつき・転倒リスクと姿勢や歩行力の関係を解説

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2026年6月30日

投稿者:骨盤LABO 院長 三崎隆治

転倒する男性

 

 「何もない場所でつまずくことが増えた」「階段の上り下りで少し不安を感じる」「以前より歩くスピードが遅くなった気がする」といった変化はありませんか。つまずきやふらつきというと高齢になってから起こるものというイメージを持たれることもありますが、実際には運動不足や長時間のデスクワーク、姿勢の崩れなどが影響し、比較的若い世代でも見られることがあります。

 

 歩くという動作は単純に足を前へ出しているだけではありません。身体は常に重心を移動させながらバランスを取り続けており、無意識のうちに多くの筋肉や関節、感覚機能を連携させることで転ばずに歩くことができています

 しかし、運動量の低下や身体を動かす機会の減少によって筋力が低下したり、関節の動きが小さくなったりすると、歩行中のバランスを保つ能力にも影響が出やすくなります。また、長時間同じ姿勢で過ごす生活が続くことで、身体の使い方に偏りが生じ、知らないうちにつまずきやすい状態が作られているケースもあります。一方で、「年齢だから仕方ない」と考えて活動量を減らしてしまうと、筋力やバランス機能はさらに使われなくなり、歩くことへの不安が強くなるという悪循環につながることもあります。

 そのため、つまずきやふらつきは単に年齢の問題として考えるのではなく、身体が発しているサインの一つとして捉えることが大切です。まずはなぜ歩行中にバランスを保つことができているのか、そしてどのような要因が歩行力の低下につながるのかを知ることが、将来に向けた身体づくりの第一歩になります。今回は歩行能力が衰える原因とセルフでできる対策や体操についてご紹介していきます。

 

 

歩くことは「重心移動」の連続

 

 歩く動作をしてくださいと言われたとき、単純に足を交互に出すだけと思ってしまいがちですが、実際には身体全体でバランスを取り続ける複雑な運動をしています。

 歩行中の身体は重心が常に移動しており、前へ進むだけではなく、上下や左右にも細かく動きながら姿勢を保っています。人は無意識のうちにこの重心移動をコントロールすることで、転ばずに歩くことができています。例えば、一歩踏み出す瞬間を考えてみると、片方の足を持ち上げた時点で身体は一時的に片足立ちの状態になります。このとき重心は支えている足側へ横移動し、身体は倒れないように細かくバランスを調整しています。

 

 つまり歩行とは、足を交互に動かしているだけではなく、片足で身体を支える→重心を移動させる→再び反対側へ重心を移すという動作を繰り返している状態とも言えます。そのため、歩行には下半身の筋力だけでなく、体幹の安定性や関節の柔軟性、目や耳、足裏から得られる感覚情報など、多くの機能が関わっています。足首や股関節の動きが小さくなると重心移動がスムーズに行いにくくなり、お尻や太ももの筋力が低下すると片足で身体を支える力が不足しやすくなります。また、目や耳、足裏からの情報を処理する働きが低下すると、身体の位置を把握しにくくなり、ふらつきにつながることもあります。

 

 このように歩行は、筋力・関節・感覚機能が連携しながら成り立っていますが、年齢や生活習慣の影響によってその働きが少しずつ低下していくことがあります。では実際に、歩行力の低下にはどのような要因が関係しているのでしょうか。

 

 

歩行力が低下する7つの原因

 

 ここでは、歩行力の低下につながりやすい代表的な7つの要因について見ていきましょう。

 

足首と股関節の可動域低下

 歩くためには足を前へ運ぶだけでなく、地面をしっかり蹴り出し、身体を支えながら重心を移動させる必要があります。その際に重要な役割を担うのが足首と股関節です。

  • 足首の動きが小さくなると、つま先が上がりにくくなるため、わずかな段差でも足先が引っ掛かりやすくなります。また、地面を蹴るときにも足首を使うので、動きが固いと体を前に進める力も弱くなってしまいます。
  • 股関節の動きが制限されると太ももが上がりづらくなるため、歩幅が狭くなりやすく、十分な重心移動が行いにくくなります。股関節の動きが悪くなった分は腰や膝などほかの部位に負担が偏ってしまうため、腰痛や膝痛の原因にもなってしまいます。

 長時間座る生活が続く方は股関節の前側が硬くなりやすく、デスクワーク中心の生活では足首を大きく動かす機会も減りやすいため注意が必要です。「ちょっとした段差でつまづく」「カーペットの端につま先が引っかかる」ことが増えた方は、足をしっかり使っているか注意が必要です。

 

お尻から足裏までの筋力低下

 歩行中は常に片足で身体を支える瞬間があるため、下半身には想像以上に大きな負担がかかっています。上半身を支えつつ、しなやかに関節を動かすことで地面からの衝撃を和らげ、左右の足を交互に動かしてバランスを維持、停止時の踏ん張りなど筋肉はさまざまな動きをこなしています。

  • お尻の筋肉:身体を支える土台の骨盤を安定させる
  • 前太ももの筋肉:膝を持ち上げる
  • 前すね:つま先を持ち上げる
  • ふくらはぎ:地面を蹴り出す
  • 足裏:かかとを上げたり、身体のバランスを感知するセンサーのような役割 など

 これらの筋力が低下すると、歩行時の安定性が低下しやすくなり、片足で身体を支えることが難しくなるため、ふらつきや転倒のリスクにつながることがあります。また、筋力の低下は歩く速さや歩幅など歩行力が落ちるだけでなく、姿勢の崩れにもつながります。姿勢の崩れは関節や筋肉に余計な負担を慢性的にかけてしまうので、関節の変形や痛みの原因となってさらに歩行力が低下する悪循環を招いてしまいます。

 

体幹のコンディション不良

 歩くときに脚ばかりに注目されがちですが、実際には体幹(胴体の筋肉)も重要な役割を担っています。体幹は身体の中心部分を安定させる役割を持っており、この機能が十分に働かないと歩行中の重心移動が不安定になりやすくなります。体幹の筋肉の中でも深部にあるインナーマッスルは、支えるのが得意ですが意識して使うのも難しいため、油断すると衰えやすいとされています。インナーマッスルが衰えてしまうと、正しい姿勢をしっかり維持しにくくなります。

 例えば、姿勢を骨盤が大きく傾いていたり、猫背姿勢が続いていたりすると、身体の重心位置が偏りやすくなります。その状態では無意識のうちに余計な力を使ってバランスを取ろうとするため、歩行効率も低下しやすくなります。

 体幹など上半身の筋肉と連動できないとその重みを支えながら動く下半身の筋肉もうまく使えません。「急に立ち止まるとふらつく」「スムーズに立ち上がれない」という場合には、体幹や姿勢バランスが関係しているケースも考えられます。

 

脳と筋肉の協調性の低下

 歩行は筋力だけで行われているわけではありません。脳が状況を判断し、筋肉へ適切な指令を送り、それに対して身体が反応することでスムーズな歩行が行われています。ところが加齢や運動習慣の減少などによって身体を動かす機会が少なくなると、この連携が徐々に鈍くなることがあります。

 例えば、歩いていて横から飛び出してきた人を避けようとした時、そもそも飛び出してきた人を感知してどの方向に避けるか、避けるには今の体勢からどのように体を動かして避けるかなどを、脳は一瞬で判断して体に命令を下しています。しかし、ここで脳と筋肉との協調性が低下していると咄嗟の一歩が遅れる、当たったり踏ん張りが効かずに転倒してしまうといったことにつながってしまいます。

 歩行中の反応速度や動作の正確性は、日頃から身体を動かす習慣とも深く関係しています。「信号が変わってからの歩き出しが1テンポ遅くなった」「平らなところで足がもつれる」「段差の高さを見誤って足がガクッとなった」と身に覚えがある方は早めの対策が必要です。

 

目・耳・足裏のバランス感覚の低下

 人は歩くとき、筋力だけでなく感覚情報も利用しています。目からは周囲の状況や距離感を確認し、耳の奥にある内耳の平衡感覚は身体の傾きを把握しています。足裏は地面の状態や体重のかかり方を感知し、重心位置を調整する役割を担っています。これらの情報が適切に処理されることで、人は無意識のうちにバランスを取りながら歩くことができます。

 そのため、感覚機能の働きが低下すると身体の位置や状態を把握しにくくなり、ふらつきや不安定感につながることがあります。めまいや立ちくらみがある、手すりなど何かにつかまっていないと不安な時はバランス感覚の衰えが始まっているかもしれません。

 

足腰の痛みや違和感

 歩行中に痛みやしびれなど違和感がある場合、人は無意識のうちにその部分をかばおうとします。例えば、片側の足ばかりに体重をかける、歩幅を小さくする、身体を傾けながら歩くといった動作が起こりやすくなります。こうした状態が続くと、本来の歩き方から少しずつ離れていき、身体全体のバランスにも影響を及ぼすことがあります。その結果、歩きにくさやふらつきがさらに強く感じられる場合もあります。

 さらに、その歩きにくさやふらつきを放置していると負担がかかっていた関節に変形や痛みを起こしてしまいがちです。膝や腰が痛いから歩くのが億劫になると、歩行能力の低下だけでなく家に引きこもりがちになって日常生活の活動量自体も減り、社会的な孤立など精神面での意欲の低下にもつながってしまいます。

 

薬の影響

 服用している薬の種類によっては、眠気や注意力の低下、ふらつきなどが現れることがあります。もちろんすべての方に起こるわけではありませんが、「薬を飲み始めてから歩きにくさを感じるようになった」「立ち上がるとふらつくことがある」といった場合には、一つの要因として考えられることもあります。

 しかし、医師から処方された薬は決して自己判断で中断してはいけません。気になる症状や歩行に不安がある場合は、主治医や薬剤師に一度相談することをおすすめします。

 

 歩行力の低下は筋力だけの問題ではなく、身体全体の状態や生活環境など複数の要因が関係していることが少なくありません。そのため、原因を一つに決めつけるのではなく、身体全体のバランスから考えることが大切です。

 

 

姿勢の崩れと転倒リスクの関係

 

 つまずきやふらつきというと、筋力の低下だけが原因だと思われることがあります。しかし実際には、身体を支える土台となる姿勢の状態も歩行へ大きく関係しています。同じ筋力があったとしても、姿勢のバランスが崩れている状態では重心を安定して保ちにくくなるため、歩行時に余計な負担がかかりやすくなります。

 

猫背になると重心が前へ移動する

 猫背姿勢では頭や肩が前へ出やすくなり、身体全体の重心も前方へ移動しやすくなります。本来であれば重心は身体の中心付近で保たれていますが、頭が前へ出ることで身体は前へ倒れそうになるため、そのバランスを取ろうとして首や背中、腰まわりの筋肉へ余計な負担がかかります。

 歩行中も同様で、重心が前へ偏った状態では安定して身体を支えにくくなるため、小さな段差や歩道のわずかな凹凸でもバランスを崩しやすくなることがあります。また、猫背姿勢では視線も下向きになりやすいため、周囲の状況を把握しにくくなり、結果として歩行時の不安定さにつながる場合もあります。

 

骨盤の傾きが歩幅を小さくする

 骨盤は上半身と下半身をつなぐ重要な部分であり、歩行時の重心移動にも大きく関わっています。例えば、長時間のデスクワークや運動不足などによって骨盤が後ろへ傾くと、股関節が動きにくくなりやすく、足を前へ出しにくい状態になることがあります。すると自然と歩幅が小さくなり、すり足に近い歩き方になりやすくなるため、つま先が地面に引っ掛かるリスクも高くなります。

 反対に、左右どちらかへ体重をかける癖が続いている場合には骨盤のバランスが崩れやすくなり、歩行中の重心移動にも左右差が生じやすくなります。こうした小さな偏りが積み重なることで、片側だけ疲れやすい、片側だけふらつきやすいといった状態につながることもあります。

 

体幹が不安定になるとバランスを保ちにくい

 歩行中は常に重心が移動しているため、その動きを安定させる役割を担っているのが体幹です。体幹というと腹筋をイメージされることが多いですが、実際にはお腹や背中、骨盤まわりなど身体の胴体部分全体が関わっています。

 この部分が十分に働きにくくなると、歩行中の姿勢が不安定になりやすく、左右への揺れが大きくなったり、片足立ちの時間でふらつきやすくなったりすることがあります。体幹機能の低下は歩行だけでなく、立ち上がり動作や階段の上り下りにも影響しやすいため、「以前よりバランスが取りにくくなった」と感じる方の背景に関係していることもあります。

 

 このように、歩行力は脚の筋力だけで決まるものではありません。猫背や骨盤の傾き、体幹の状態など全身の姿勢バランスが影響し合いながら歩き方を作っています。そのため、つまずきやふらつきが気になる場合には、足だけでなく姿勢全体を確認することも大切になります。

 

 

姿勢分析で見るべきポイント

 

 つまずきやふらつきが気になる場合、「筋力が落ちたから」と考えられることが少なくありません。しかし実際には、身体のどこに負担が集中しているのか、どのように重心を支えているのかによっても歩きやすさは大きく変わります。そのため、歩行力を考える際には筋力だけでなく、姿勢や重心バランスを確認することも重要になります。

 

横から見たときの重心位置

 姿勢分析でまず確認したいのが、身体を横から見たときのバランスです。理想的な姿勢では、耳・肩・股関節・膝・くるぶし付近が縦一直線に並び、身体の重心が安定しやすい状態になっています。

 一方で、猫背によって頭が前へ出ていたり、骨盤が大きく後ろへ傾いていたりすると、重心位置も本来の位置からずれやすくなります。重心が前へ偏ると身体は前方へ倒れないように余計な力を使う必要があり、反対に後方へ偏ると歩幅が小さくなりやすくなります。

 自分では真っ直ぐ立っているつもりでも、実際には重心バランスが崩れているケースも少なくありません。

 

片足立ちで身体が安定するか

 歩行中は必ず片足で身体を支える時間があります。そのため、片足立ちが安定して行えるかどうかは歩行力を確認する一つの目安になります。

 壁や机の近くで安全を確保した状態で片足立ちを行い、身体が大きく揺れないか確認してみましょう。左右で安定感に差がある場合や、1~2分以上持たずにすぐに足をついてしまう場合には、お尻や体幹の働き、重心バランスなどが関係している可能性があります。

 もちろん片足立ちの時間だけで判断できるものではありませんが、身体の状態を知る簡単なチェック方法の一つになります。

 

歩幅が小さくなっていないか

 歩幅も歩行力を考えるうえで重要なポイントです。以前より歩幅が狭くなった、歩くスピードが遅くなったと感じる場合には、股関節や足首の動きが小さくなっていることがあります。

 歩幅が小さくなると重心移動も小さくなり、すり足のような歩き方になりやすいため、段差や障害物につまずくリスクが高くなることがあります。また、歩幅の低下は筋力だけでなく、骨盤の傾きや姿勢の崩れによっても起こるため、単純に脚だけの問題とは限りません。

 

左右差がないか確認する

 身体は完全に左右対称ではありませんが、左右差が大きくなると歩行にも影響が出やすくなります。例えば、

  • 片側の肩だけが下がる
  • いつも同じ側で荷物を持つ
  • 片足に体重をかけて立つことが多い
  • 片側だけ疲れやすい

といった状態が続くと、骨盤や重心バランスにも偏りが生じやすくなります。

 

 こうした左右差は日常生活の癖から少しずつ作られていくことが多く、自分では気づきにくい特徴があります。姿勢分析では、このような重心の偏りや身体の使い方の癖も確認しながら、つまずきやふらつきにつながる要因がないかを見ていくことが重要になります。

 

「筋力」だけでなく「身体の使い方」も重要

 つまずきやふらつきがある場合、筋力トレーニングだけを頑張ろうと考える方も少なくありません。もちろん筋力は大切ですが、身体の使い方や重心バランスが崩れたままでは、十分に力を発揮しにくいこともあります。そのため、歩行力を考える際には筋力・柔軟性・姿勢・重心バランスを総合的に確認し、自分の身体がどのような状態にあるのかを把握することが大切になります。

 

 

日常生活で意識したいポイント

 

つまずきやふらつきを予防するためには、特別な運動だけを行うのではなく、日常生活の中で身体をどのように使うかも重要になります。歩行力は筋力だけで決まるものではなく、姿勢や関節の動き、バランス感覚などが組み合わさることで発揮されます。そのため、日頃から身体を動かしやすい状態を維持することが大切です。

 

正しい姿勢を意識する

 立っているときや歩いているときは、できるだけ頭が前へ出過ぎないよう意識してみましょう。理想的なのは、耳・肩・股関節が横から見たときに大きくずれない状態です。

  • あごを軽く引いて、視線はまっすぐ前を見る
  • へそあたりでお腹を軽くへこませる意識
  • 肩は少し後ろに引き、背中の肩甲骨同士を引き寄せる(胸を張る)
  • 頭の天辺から糸で吊られるようなイメージ

ただし、「良い姿勢を保とう」と胸を張り過ぎたり、腰を反り過ぎたりすると別の部分へ負担がかかることがあります。大切なのは身体を固めることではなく、重心が偏り過ぎない自然な姿勢を保つことです。

 

長時間同じ姿勢を続けない

 デスクワークや車の運転などで同じ姿勢が続くと、筋肉や関節は徐々に動きにくくなります。特に股関節や足首は長時間座っていることで硬くなりやすく、歩き始めに身体が動かしにくい原因にもなります。

 そのため、30分から1時間に一度は立ち上がる、軽く歩く、身体を伸ばすといった習慣を取り入れることが大切です。上記の正しい姿勢の意識をし過ぎて、同じ姿勢でいる時間が続き過ぎないように適度に体を動かしましょう。一度に長時間運動するよりも、日常の中でこまめに身体を動かす方が継続しやすい場合もあります。

 

歩幅を意識して歩く

 つまずきやすくなる方の特徴の一つとして、歩幅が小さくなっていることがあります。歩幅が狭くなると足が上がりにくくなり、地面との距離も近くなるため、わずかな段差にも引っ掛かりやすくなります。

 無理に大股で歩く必要はありませんが、普段より少しだけ前へ足を出す意識を持つことで、股関節を使いやすくなります。また、腕を自然に振りながら歩くことで体幹や肩甲骨も連動しやすくなり、全身を使った歩行につながります。

 

足首と股関節を動かす習慣をつくる

 歩行に関わる関節の中でも、足首と股関節は特に重要です。足首が硬くなるとつま先が上がりにくくなり、股関節が動きにくくなると歩幅が小さくなりやすくなります。

 朝起きたときや仕事の合間に足首を回す、つま先を上下に動かす、股関節を大きく動かすといった簡単な動作を取り入れるだけでも、関節を動かす機会を増やすことができます。身体は使わない時間が長くなるほど動きにくくなりやすいため、日頃から動かす習慣を作ることが大切です。

 

お尻の筋肉を意識する

 歩行中に身体を支えるうえで、お尻の筋肉も重要な役割を担っています。しかし、長時間座る生活が続くと、お尻の筋肉は十分に使われにくくなることがあります。

 階段を使う、一駅分歩く、立ち上がるときにお尻を意識するなど、日常生活の中でもお尻の筋肉を使う機会を増やすことができます。歩行時の安定性は太ももだけでなく、お尻の筋肉の働きとも深く関係しています。

 

 

歩行力維持のために取り入れたい体操

 

 歩行力を維持するためには筋力だけでなく、関節がスムーズに動くことも重要です。関節の動きが小さくなると歩幅が狭くなりやすく、重心移動も行いにくくなるため、歩行時のバランスにも影響しやすくなります。

 

ギリギリスクワット

1.つま先と膝が正面を向くように両足を肩幅に開き、椅子に背中を向けてその前に立つ。

2.口から息を吐きながら、できるだけゆっくりとお尻を後ろに引いて、椅子に腰掛けるように腰を下ろす。

3.椅子の座面にお尻が付く直前で止まり、自然に呼吸しながら5秒キープ。

4.鼻から息を吐きながら、ゆっくりと立ち上がり1の姿勢に戻す

 1~4を3回繰り返し1セット、1日2セットを目安に行いましょう。自宅や職場の椅子・洋式トイレに座るたびに行うと習慣づけやすくなります。膝や腰に痛みが出た場合などは無理に行わないようにします。

 

1分片足立ち

1.軽くあごを引いて背筋を伸ばして腰に手を置き、足を揃えて立つ。視線はまっすぐ前を見る

2.左の太ももが床と平行になる高さまで上げ、膝を90度に曲げる。そのまま片足立ちで1分キープする。

3.右の太ももも同様に行う。

 1~3(両足)を1セットとして、1日2セットを目安に行う。バランス感覚に不安がある場合は片手を壁や椅子の背もたれについた状態で行い、ふらついたときに転倒しないよう周囲の安全を確保してから行いましょう。膝が90度になるまで足が上がりきらない場合でも、床から少し足が浮くぐらいからの高さから始めても大丈夫です。

 

ひじ広げポーズ

1.椅子に座ってあごを軽く引き、お腹をへこませて背筋を伸ばす。

2.手のひらを内側に向けて肘を伸ばし、ゆっくりと腕を上げて万歳のポースで5秒キープ。

3.手のひらを外側に向けながら、ゆっくりと肘を下げていく。肘を下ろしきった際に肩甲骨が背中で寄る感覚を確認して5秒キープ。

 

2~3を5回繰り返して1セット、1日2~3セットを目安に行いましょう。動きに意識しすぎて呼吸を止めないように注意します。

 

 

 骨盤LABOでは、つまずきやふらつきの背景にある姿勢バランスや身体の使い方に着目し、姿勢分析をもとに現在の身体の状態を確認しています。猫背や骨盤の傾き、体幹の状態、股関節や足首の動きなどを総合的に確認しながら、一人ひとりの身体の特徴に合わせた施術や運動指導をご提案しています。気になる方はぜひお近くの骨盤LABOまでお越しください。

 

 

この記事の著者

骨盤LABO 院長 三崎 隆治

骨盤LABO 院長

三崎 隆治

2010年 甲賀健康医療専門学校卒業・柔道整復師免許取得

2016年 履正社医療スポーツ専門学校卒業・はり師・きゅう師免許取得

2016年 ほんわか鍼灸整骨院勤務

2017年 株式会社Axis執行役員就任

2018年 骨盤LABO日野店勤務

2018年 骨盤LABO野洲店勤務

2019年 骨盤LABO東雲店勤務

2020年 株式会社Axis取締役就任

現在   骨盤LABO日野店勤務

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