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カラダコラム

足の異変は「姿勢のゆがみ」のサイン?歩き方から整える正しいカラダ習慣

2025年10月31日

投稿者:骨盤LABO 院長 三崎隆治

 

「最近、足の裏がじんじんする」「くるぶしのあたりが腫れた」「親指の付け根が出っ張ってきた」

 こうした“足の異変”を感じたとき、多くの人は「靴が合っていないのかな」「歩きすぎたのかも」と、足そのものに原因を探しがちです。しかし、実際には足で起きている不調の多くは、骨盤や背骨のゆがみ・姿勢の乱れと深く関係しています。

 

 骨盤は身体の中心にあり、全身を支える「土台」の役割を果たしています。その上で、足はその“土台を支える支柱”のような存在です。骨盤が正しく整っていれば、足への荷重は左右均等に分散され、安定した歩行ができます。ところが、骨盤がわずかに傾いたり、片側の筋肉に偏りが生じたりすると、そのバランスを補うために足首や膝、股関節がねじれてしまいます。

 一方で、足のアーチが崩れたり、偏った歩き方をしていると、今度はその歪みが骨盤へと伝わります。足元のアンバランスが骨盤の傾きを誘発し、その結果、背骨の配列まで乱れていくといった「骨盤のゆがみが足へ影響し、足の乱れがまた骨盤へ戻る」悪循環が起こるのです。

 

 例えば、扁平足や外反母趾の方では、足裏のアーチ構造が崩れ、体重が特定の部位に集中しやすくなります。その状態が長く続くと、骨盤は微妙に傾き、腰・背中・首といった上半身の筋肉まで過剰に働かざるを得なくなります。すると、姿勢が崩れ、血流や神経の流れが滞り、肩こり・腰痛・冷え・疲労感などの慢性的な不調を引き起こすことがあります。

 つまり、足の痛みや腫れ、しびれといった症状は、「足だけの問題」ではなく、骨盤と足が互いに支え合うバランスの崩れによって起こっているケースが多いのです。足元と骨盤の関係を整えることこそが、全身の姿勢を整え、健康で快適な体を取り戻す第一歩と言えるでしょう。

 

 このコラムでは、「足の異変」から見えてくる姿勢・歩き方・骨盤との関係を掘り下げ、自分で確認できるセルフチェック法と日常ケアのポイント、そして専門的なサポートの重要性について解説します。

 

 

足に出る「異変」の種類と原因

 

 足に現れる異変は多岐にわたります。主なパターンとして以下があります。

 

・痛み

 足裏・かかと・足の甲などに痛みを感じる場合、歩行時の荷重や衝撃が過剰になっていたり、足底アーチや足裏の筋力バランスが崩れているケースがあります。歩き方や足の接地位置が正常でないと、筋・靭帯・腱が過労状態になり痛みを訴えやすくなります。そのため、歩き方を変えることで痛みが軽くなるという報告もあります。

 

・しびれ/麻痺感

 足のしびれという観点では、しびれが起こる背景に血行不良や神経圧迫、筋肉・姿勢のバランスの乱れがあることが指摘されています。特に立ちっぱなし・座りっぱなしなど同じ姿勢が続いた際、足の血流が滞ったり、骨盤・背骨のゆがみによって神経が影響を受けやすくなっています。

 

・腫れ・むくみ

 足首・ふくらはぎあたりが腫れる・むくみが出るという症状も、足を使う動作の偏りや姿勢の乱れから起こることがあります。荷重の偏りや筋ポンプ機能の低下が原因になるため、見た目の変化としてむくみや腫れを感じたら、一度歩き方や立ち姿勢を見直すことが有効です。

 

・変形

 靴が合わなくなってきた、親指が内側に曲がってきた、足裏のアーチが落ちてきたという変化も、歩き方・荷重のかけ方・体幹・骨盤のバランスの崩れが関係しています。タコやウオノメができやすい方も足の変形によって特定の部位にばかり荷重がかかる状態になっている可能性があります。足の構造が不安定になると、体は他の関節や骨格でバランスを取ろうとし、それがゆがみや変形の進行につながるのです。

 

 こうして足の異変=歩き方・姿勢・体のバランスの乱れがリンクしていることを理解すると、「なぜこの足に痛みが出ているのか」「なぜこの歩き方がクセになっているのか」という問いにも答えやすくなります。

 

 

歩き方・立ち方のクセが姿勢に与える影響

 

 足と姿勢の関係を語るうえでは、「歩き方」と「立ち方」のクセを見逃せません。正しい歩き方・立ち方とは、身体の重心・骨盤・背骨が一つの流れとしてスムーズに動くことを意味します。逆にクセがついていると、体の左右・前後のバランスが崩れ、姿勢・骨盤・背骨全体に影響が及びます。

 

・理想的な重心・動き

 理想的な立ち姿勢では、耳・肩・腰・膝・くるぶしが垂直に並び、背骨には自然なS字カーブが保たれています。歩く際には、かかとからの着地→小指の付け根→親指の付け根→つま先で地面を蹴り出すローリング歩行が理想とされています。

 

・歩き方のクセと足の負担

 たとえば、つま先重心・足の接地が浅い、足幅が狭い、片足荷重が長時間続くなどのクセがあると、足裏アーチ・ふくらはぎ・膝・股関節・腰にまで負荷が連鎖します。また、足首やアキレス腱などの柔軟性が下がり、足を十分動かせないことで関節に負荷がかかりやすくなったり、躓きやすくなると転倒などケガのリスクも高くなります。

 

・立ち方のクセと骨盤のゆがみ

 立っているときに片足を少し前に出す、片側の足に重心が偏る、足を長時間組む、荷物を片側で持つなどのクセがあると、骨盤が傾いたり、背骨が側弯したり、肩の高さが左右で違ってきたりします。骨盤が傾くことで、上半身を支える筋肉や関節にも負担が生じ、姿勢全体が乱れていくのです。

 

・足から骨盤・背骨へつながる“連鎖”

 足裏の荷重バランスが崩れると、まず足首・ふくらはぎ・膝への負荷が増え、次に股関節・骨盤、そして背骨・肩甲骨・首へと影響が広がります。これはまさに下から上への連鎖であり、足の異変が姿勢崩れを喚起する典型的な流れです。また、逆にスマホの使用などで頭が体より前に行くことで重心が変わり、前に倒れないようにと支えるために今度は上から下への連鎖が起こり、これを繰り返すことで悪循環に陥る場合もあります。

 

 こうした関係性を理解することで、「なぜ自分の足だけが痛むのか」「なぜ歩いていてすぐ疲れるのか」「なぜ姿勢が悪くなってきたのか」という背景を捉えられるようになり、また一か所だけ治しても繰り返す原因がわかります。

 

 

足元から整える姿勢改善

 

 足と骨盤は別物のように思われがちですが、実は密接に関わっています。骨盤は身体の中心でありながら、足裏からの荷重バランス・姿勢・歩行動作により常に影響を受けています。

 

・足裏アーチと骨盤の傾き

 たとえば、扁平足やアーチが高すぎる足では、足裏の荷重分散がうまくいかず、左右どちらかに体重が偏ることがあります。その偏りが長時間続くと、やがて骨盤の水平が崩れ、左右差や前後傾が生まれます。骨盤が傾くと、その上にある背骨・肩甲骨・首・頭部の位置にまで影響が拡大するのです。

 

・歩行・立位での骨盤安定

 先述したローリング歩行を意識することで、骨盤・股関節・背骨の動きも連動し、姿勢のゆがみを防ぎやすくなります。医学的にも、こうした動作を意識すると膝や腰の負担が有意に減るとされています。

 

・足の使い方を整えることで姿勢も整う

 足元が整うと、無理な荷重や体重のかけ方が減り、骨盤や背骨が自然な位置を維持しやすくなります。逆に、足元が乱れていると、骨盤が傾いたり背骨がねじれたりして、結果として姿勢が乱れるという構図です。言い換えれば、「正しい歩き方・足元の使い方」が“良い姿勢”の出発点とも言えるでしょう。

 

 

自宅でできるセルフチェック

 

 まずは日常生活の中で自分の足・歩き方・姿勢の状態をチェックしてみましょう。以下の項目は簡単に実践できます。こうしたセルフチェックを定期的に行うことで、足・歩き方・姿勢のゆがみが明確に見える化され、改善の第一歩となります。

 

  • 鏡の前に立って、左右の肩(指先)・骨盤・膝・足首の高さを確認
  • 靴の底を見て、外側や内側ばかりすり減っていないかチェック
  • 裸足で立ったとき、親指の付け根・小指の付け根・かかとが地面に均等に接しているか確認
  • 歩くときに「どちらか片足に体重がかかっていないか」「つまずきやすくないか(つま先が上がっているか)」を意識
  • 両足を揃えた状態からしゃがんだ際にかかとを浮かせずに姿勢を維持できるか
  • 長時間立ったり歩いたりしたあと、どこに疲労・痛み・しびれを感じるかメモしておく

 

 

自宅でできるケア方法

 

 足・歩き方・姿勢の乱れを整えるための具体的なケアメニューを紹介します。忙しい働く女性・産後の方・加齢で変化を感じる方にも取り入れやすいものです。

 

足指1分体操

1.椅子に座ってかかとを床につけて、両足の指をグー・チョキ・パーの順に5回動かす。

2.両足裏を内側に向け、小指側が床につくようにしたまま、足首を内側へ回すように10回動かす。

3.足裏を床につけ、指を反らして5秒キープ。

4.次はすべての指を床に押し付けて5秒キープ。

5.今度は親指だけ上げて5秒キープ。

 →1~5を1セットで約1分、1日に2セットを目安に行いましょう。

 

1分すね倒し

1.正座する。

2.片膝を少し立て、両手は体の横におろす。

3.口から息を吐きながら、上体をゆっくり前に傾けてすねを倒し、アキレス腱とふくらはぎが伸びた状態を20秒キープ。

 →1~3を左右片方ずつ行い、1セットで約1分、1日2セットを目安に行いましょう。足首はできるだけお尻に近づけます。

 

膝裏まっすぐ伸ばし

1.椅子に座って左足を伸ばし、つま先を天井に向ける。

2.口から息を吐きながら、両手を左足首へ伸ばし、上体が倒れた時の重みで膝の裏を伸ばす。ゆっくり呼吸をしながらそのまま20秒キープ。

3.鼻から息を吸いながら、1の姿勢に戻る。同様に右足も行う。

 →1~3を3回ずつ行うのを1セットとして、1日2セットを目安に行いましょう。足首の動きや太ももの筋肉の柔軟性を改善し、小指側に体重がかかりすぎないように防ぎましょう。

 

 

施術・専門的サポート:骨盤LABOで整える

 

 日常の工夫だけでは、足・歩き方・姿勢の乱れを根本から整えるのが難しい場合があります。そんなときには、骨盤LABOの専門的なサポートが有効です。

 国家資格者であるスタッフが、利用者様お一人ひとりに適したプログラムを作成し、足裏・歩行分析・骨盤・背骨のゆがみを総合的にチェック。骨盤矯正・猫背矯正・体幹トレーニング(楽トレ)などを組み合わせて、「正しい姿勢で歩ける体」を根本からつくるサポートをいたします。

 

 足の異変を感じている今こそ、歩き方・姿勢・骨盤のバランスを見直すチャンスです。痛み・しびれ・変形を放置せず、体の土台から整えていきましょう。気になる方は、お近くの骨盤LABOまでお気軽にご相談ください。

 

 

リッチリザルト(付加情報)

この記事の著者

骨盤LABO 院長 三崎 隆治

骨盤LABO 院長

三崎 隆治

2010年 甲賀健康医療専門学校卒業・柔道整復師免許取得

2016年 履正社医療スポーツ専門学校卒業・はり師・きゅう師免許取得

2016年 ほんわか鍼灸整骨院勤務

2017年 株式会社Axis執行役員就任

2018年 骨盤LABO日野店勤務

2018年 骨盤LABO野洲店勤務

2019年 骨盤LABO東雲店勤務

2020年 株式会社Axis取締役就任

現在   骨盤LABO日野店勤務

当院は腰痛専門治療院です

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